−　夜　−

夜の中をひとりさまよう
かたわらの時計は休むことなく
あなたから遠ざけようとする
何かを探し求めて地図を広げた日々は
いつも　辛いことばかり
星の数ほどの傷み
自分だけ
自分だけがこんなに悲しいなんて
そんなこと云いたくなってしまう

あなたの悲しみ知らないで

こんな夜
誰かに縋ってみたくなる
まわりのすべての人が
敵にさえ見えてしまうのは　なぜ？
このまま行けば
心と逆に流されていく
このまま行けば
すべてが脆く崩されていく

この世の中にたったひとり
取り残されてしまったような
そんな夜は長すぎる

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